2020東京五輪計画の課題と対案を考える~提言討論会を開催

321456511321.jpg 2014年5月31日(土)、「これでいいのか!?2020オリンピック・パラリンピック第1回提言討論会」をエデュカス東京で開催しました(2020オリンピック・パラリンピックを考える都民の会・新日本スポーツ連盟附属スポーツ科学研究所準備会共催)。この会には約100名が参加し、パネリストの萩原純一さん(オリパラ都民の会)、大橋智子さん(未来に手わたす会)、伊藤静夫さん(日本体育協会)、飯田陳也さん(日本野鳥の会東京)ら4人の発言を熱心に聞く姿が見られました。

P1010895.jpg 萩原純一さんは、先に行われたオリンピック会場予定地調査の報告を行い、競技施設建設での問題点を指摘しました。そのなかで8km圏内にこだわらず、「駒沢オリンピック公園」の活用や近隣の「さいたまスーパーアリーナ」、「横浜スタジアム」を会場とする案を提示しました。臨海部での会場建設には液状化対策が必要であり、招致ファイルの予算には未計上であることから、今後膨大な費用がさらにかかることが予測されます。無駄が無く既存施設の利用を最優先とする「オリンピックムーブメントアジェンダ21」にも沿った会場建設が必要であると述べました。
P1010902.jpg 大橋智子さんは、神宮外苑とその周辺の歴史的経緯の説明があり、巨大すぎる新国立競技場はその貴重な景観を破壊することや、現状の計画では建設費、維持費がかかり過ぎることを指摘。2011年に久米設計がJSCに提出した改修案(777億円で改修可能)、や伊藤豊雄氏の改修案を提示し、低予算でコンパクトな新国立競技場建設が可能であることを訴えました。
P1010925.jpg 伊藤静夫さんからは酷暑下での主にマラソン選手への危険性について、科学的にわかりやすく解説がありました。東京の厳しい暑さの中で、いかに選手、観客の安全を確保するか、さらなる研究が必要であり、東京オリンピックを、酷暑下でも安全に競技ができるというレガシーにしたいと述べました。
DSC00105.jpg 飯田陳也さんは、25年かけて形成された葛西臨海公園の貴重な生体系についてや、絶滅危惧種をはじめ様々な生き物の説明がありました。その場所にカヌー・スラロームの競技施設を建設することで自然破壊を行い、そこでの生物だけでなく、人間の憩いの場も奪ってしまうと述べました。建設予定のカヌー競技場と同じ広さで、すぐ隣に接する東京下水道局所有の空地にカヌー競技施設を建設するべきだとの対案を提示しました。
 フロア発言では、新建築家技術者集団から今ある施設の有効活用や環境、防災に配慮した施設建設など6項目の提言がありました。参加者からは「分かりやすい明確な報告だった」、「新しいものを造るより、今まで使ってきたものを使うべき」「多くの方が発言する時間がなかったのでもっと時間があると良かった」などの声がありました。