スポーツで女川に元気を!~宮城県女川町ボランティア

DSC_0471.JPG 2014年7月8日~10日、今回で3回目となる宮城県女川町ボランティアを実施しました。参加者は、萩原純一さん(東京都連盟)、岩本英さん(東京卓球協議会)、小林章子さん(東京・杉並卓球協議会)、住原庸子さん(東京・北区卓球協議会)、吉田巳蔵さん(東京・練馬卓球協議会)の5名。卓球の地域クラブや中学卓球部、学童クラブとスポーツを通じた交流を行い、女川町の人々を元気づける活動をしました。ここでは、初参加の吉田巳蔵さんボランティアレポートを紹介します。



DSC_0470.jpg 女川町へのボランティアに、小林さんからピンチヒッターの参加要請がありました。たまたまこの3日間は集中的に油絵を描く準備をしていたのですが、この連絡を頂き私も一度は現地に行こうと考えていたので参加しました。
 はじめに、女川町社会福祉協議会ボランティアセンターの相談員、矢竹 拓氏と打ち合わせを行いました。この時、彼は大阪から2011年に来て6か月間、一人でテントを張り支援活動をしていて現地の相談員として採用されたとのお話を聞き感動しました。なかなかできることではありません。
 また、現地の状況は、復興めざし少しずつ変わりつつありますが、まだまだ広大な面積を5m以上もかさ上げをしなければならずほど遠い様子でした。駅もまだ開設できず来年にはできる見通しとのこと。津波で倒された3階建のビルはまだ荒地に手つかずでした。
 今回、東京卓球協、神奈川卓球協、杉並卓球協、クニヒロ卓球の皆さんからいただいたご厚志のボール、Tシャツ、タオル、くつ下などを皆さんにプレゼントして喜んでいただきました。

 翌日は4か所をまわるハードスケジュールでしたが、60歳以上の旭ヶ丘地区の卓球クラブは、親戚や友人を亡くし、つらい気持ちを少しでも前向きにとこのクラブへ参加されたとのこと。卓球台2台の狭い中、13名位参加され、私たちと一生懸命ボールを打ちながら汗を流し、笑顔を見せてくれたのが印象的でした。スポーツがここでも生きる力の一翼になっていることが痛感できうれしく思いました(この同好会も、「今年も来てくれないかな」と私達に要請された一つとのこと)。
DSC_0517.JPG その後、前回参加者の4人が桜の苗木を植樹したという地域に担当者3人と合流し、大きく育ち始めた木ときれいに手入れされ今年は数本、花が咲いたとのことに感動しました。しかし、鹿が芽を食い荒らすので網を張り苦労をされておりました。
DSC_0525561.jpg 午後3時、学童クラブの子供たちと大縄跳び、バレーボールのアタック、布取りゲームなど行い、大縄跳びはなんと4年生から1年生まで全員クリア、一同大拍手。明るい笑顔の裏に、この子たちもきっと親や兄弟、友達を亡くされたのだろうと思うと目頭が熱くなり、心の中で≪何もできないけど、元気でね≫と叫ばずにはいられませんでした。
 その後、女川中学の卓球部に参加。ここでも1時間半通しでボールを打ちアドバイスをしたりしました。先生も「今日一日で上達した様子」と喜んでおられました。旭ヶ丘の同好会の方も4人位参加し、ボール拾いなど協力してくれ、今後は「この中学へも練習相手に参加してください」と先生が伝えていたのがうれしかったです。

DSC_0545.jpg 中学生の下校のため数台バスが来て、まだ仮設など遠くから通っていることがわかりました。また、震災の記念碑(この高さまで避難すれば一応大丈夫という高さに建てられている)を21か所に建立しようと募金を集めてできたものの一つが中学にあり、1万人位の住民の1割近くが命を落とされたことを忘れてはならないと思いました。私自身、三宅島出身のため絆の意味を少しですが理解できました。今回参加させて頂きありがとうございました。