国に「施設増・振興策の充実」などを要望|新スポ・労山がスポーツ庁と懇談

2021年12月20日、新日本スポーツ連盟(新スポ)と日本勤労者山岳連盟(労山)は連名で「2022年度スポーツ関連予算案と国のスポーツ振興策への質問と要望」をスポーツ庁に提出しました。今回、衆議院第一議員会館・第5会議室で懇談が行われ、新スポ・労山から役員・関係者11名、スポーツ庁をはじめ関連省庁(環境省、林野庁、警察庁)から担当者11名が集まりました。

スポーツ庁への要請文書では、「公共スポーツ施設の新設、改修への予算増額」「任意のスポーツ団体の活動を活性化させるための制度の構築」「公共スポーツ施設を請け負う民間団体の権限の抑制と、地方自治体による運営の促進」「統廃合により取り壊しが予定される公共施設の存続」「山小屋への支援や山岳環境(登山道など)の整備」などを要望しました。

2022年度スポーツ関連予算案と国のスポーツ振興策への質問と要望(全文)

この質問と要望について担当者からの回答があり、それに対して新スポ・労山からいくつか再質問を行うなどして、約1時間、意見交換が行われました。

スポーツ庁が実施している「スポーツに関する世論調査」では、どんなスポーツがされているかという量的な調査だが、スポーツ実施者と面談をしてニーズを聞き取る質的な調査が欠けている、と指摘。そのようなリサーチは、自治体ではなかなか実施することは難しいので、スポーツ庁が指導性をもっと発揮してほしいと訴えました。

また、2020年度にコロナ対策で国が行った「スポーツ活動継続サポート事業」で約4000の団体・個人が補助金の交付を受けたことを挙げ、「地域スポーツを担っているこれだけの団体・個人に、どう依拠していくか考えていかないとスポーツ実施率は増えていかない。そこを検討してほしい」と
提案しました。

登山分野の要望は、環境省、林野庁、警察庁、観光庁にまたがる内容で、縦割り行政を打破するためにスポーツ庁にイニシアティブをとってもらいたいと発言。山岳遭難救助体制については、「それぞれが自治体任せで格差が大きい。国が中心になって一定のレベルで支援や整備できるようにしてほしい」と訴えました。