韓国市民スポーツ団体から「連帯のメッセージ」
2019年9月2日、スポーツ連盟と協力関係にある韓国の市民スポーツ団体、韓国体育市民連帯からメッセージが届きました。韓国と日本の関係が険悪な状況となるなか、「全人類の平和と正義、良心のために、常に変わらず連帯していくことを希望する」という内容です。
これに対して、スポーツ連盟は「両組織の交流と友好・連帯の絆はさらに揺るがないものとなる」との返答を送りました。メッセージの全文は以下の通りです。
韓国体育市民連帯からのメッセージ
新日本スポーツ連盟 貴下
こんにちは。
韓国体育市民連帯です。
最近、日本政府の経済政策により韓日間の排他的な事が発生しています。
しかし、体育市民連帯と新日本スポーツ連盟は、全人類の平和と正義、良心のために、常に変わらず連帯していくことを希望します。
体育市民連帯と新日本スポーツ連盟は、純粋な市民団体としてますます協力して発展していくことを希望します。
2019年9月2日 韓国体育市民連帯
新日本スポーツ連盟が送ったメッセージ
韓国体育市民連帯 貴下
あなた方のメッセージに対し、心からの連帯と敬意、そして感謝の気持ちをお伝えします。
韓国体育市民連帯と新日本スポーツ連盟は、私どもが主催した2008年11月の「ユネスコ体育スポーツ国際憲章制定30周年記念シンポジウム」で初めて出会いました。その後今日まで、両組織は、スポーツと人権に関するシンポジウムや平和リレー・マラソンなどを相互に開催し、スポーツを通じて、個人の尊厳を尊重し、戦争と暴力のない平和な社会の実現をめざすために、交流を豊かに発展させてきました。平昌オリンピックが〝平和と友好〟を推進することも共に目にしてきました。
こうした交流は、オリンピック運動の目的である「人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会の推進を目指すために、人類の調和のとれた発展にスポーツを役立てることである」に合致するものです。
新日本スポーツ連盟は、日韓の政府間の深刻な政治的な関係悪化がある中でも、スポーツ団体の自律性を発揮し、韓国体育市民連帯および友人たちと、交流と連帯の活動を推進することを表明します。
同時に、2020東京オリンピック・パラリンピックを開催する国のスポーツ団体として、差別や憎悪と排除をあおるのではなく、「友情、連帯、フェアプレーの精神とともに相互理解」を広げる東京オリンピック・パラリンピックとするために最善を尽くす考えです。
スポーツの発展をめざす両組織の交流と友好・連帯の絆はさらに揺るがないものとなることを確信しています。
2019年9月17日
新日本スポーツ連盟 理事長 石川正三