三陸の被災地の現状を歩く|盛岡ウォーキングクラブ

新日本スポーツ連盟と盛岡ウォーキングクラブ(共催)は、2014年10月27日、「三陸の被災地の現状を歩いて体感する視察会」を行い、30人が参加しました。
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盛岡を早朝に出発、久慈港に「震災を後世に伝え、警鐘を与えるものにしたい」と一口500円を募って建てられた震災モニュメント「ケルン」を見学。テレビの「あまちゃん」で話題になった小袖海岸では、海女センターやドラマの感動場面を思い出しながら散策をしました。

大震災で大きな被害を受けた野田村は、震災時、最大約18mの津波がせまる中、海から400メートルほどにあった野田村保育所(施設は全壊)の子ども達が歩いて避難した中学校までのコースを、当時誘導した保育園の先生の案内で歩きました。

「避難の途中で後ろを振り返ったら、松林(防潮林)を越えてせまる波が見え、もっと高いところに逃げなければと民家の畑を抜ける緊急時のルートを選び、高台の広場まで逃げ、さらに野田中学校をめざした」「あの震災のなか、日頃の訓練が役立った」「子ども達を無事に保護者の元に返せてよかった」と、避難時の状況を話してくれました。

高台に新築した保育園も訪問し、当時の被害状況を撮影した映像を視聴。理事長さん、所長さんらとも交流しました。

昼食は、野田村のお母さんたちが運営するレストランで地元のホタテ、ウニなどの食材を使った「磯重」を食べ、被災した”のだ塩”の再建された製造施設「のだ塩工房」も見学、元気に復興に向かう姿にも触れることができました。

参加者からは、「切迫した中で子どもたちを守る先生方の決断に感動し、涙が止まらなかった」などの感想が寄せられました。