2009年10月18日、「エスポワールいわて」にて「いわてスポーツシンポジウム」(岩手県連盟主催)が開催されました。岩手県内のスポーツ愛好者・指導者など約40名が参加。「岩手県民にスポーツの楽しさを広げるために」をテーマに、活発な討論がされました。
川村勝さん(県連盟事務局長)がコーディネーターをつとめ、パネリストの橋本久さん(登山家・7大陸最高峰登頂者)、高橋薫さん(岩手県生涯スポーツ推進委員・富士大学教授)、浅沼道成さん(岩手大学人文社会科学部准教授)、永井博さん(新日本スポーツ連盟会長)の4名が発言。橋本さんは「スポーツは、誰かに見てもらえるからこそ続けられる。私も、共感してくれる人が誰もいなかったら、エベレストに行かない。スポーツを続けるには、ほめてくれたり関心を持ってくれる存在が大事ではないかと思う」と話しました。
高橋さんは、自身のバレーボール指導経験を語りながら、「指導者の考え方や理念が、選手(子どもたち)の育成に大きく左右する。多様な人間関係を構築できる人になるために、スポーツがある、という考え方で指導してもらいたい」と強調しました。
また、浅沼さんは、県内での総合型地域スポーツクラブを推し進める活動の実体験をふまえ、「場所によっては"既得権"の存在もあり、昔からそこでスポーツをしている人たちに入り込んで、新しいクラブをつくるには困難なことが多い。スポーツ環境は各地域でさまざまなので、岩手県内のスポーツ振興を一律に考えてはいけないと痛感している」と述べました。
岩手県連盟理事長の伊藤司男さんは「このスポーツシンポジウムは、岩手県の歴史はじまって以来初めてのこと。今回の資料は、大変な重みがある。これからも皆さんの声を参考にしながら、岩手のスポーツのために頑張っていきたい」と語りました。