体を動かして楽しく学習&交流~スポーツセミナーin岩手

2013年9月28~29日、盛岡市・つなぎ温泉で開催された「スポーツセミナーin岩手」(新日本スポーツ連盟主催)に、東北・九州・関東・関西から75名余が参加しました。

このセミナーは、大震災東北復興支援として新日本スポーツ連盟岩手県連盟が主管。著名な講師陣による講義や源泉が湧き出る高級ホテル会場、雄大な自然に親しめるスポレクコース、終了後の観光バスツアーなどのおもてなしで、地元スタッフの「大震災に負けてたまるか」という意気込みが十分にうかがえました。

1日目、午後1時に始まった開校式に続いて、富士大学硬式野球部部長の高橋薫さんによる講義がありました。富士大学は、09年の全日本大学野球選手権で準優勝。その強さの秘訣について、チームに文武両道の精神を身に付けさせること、指導者が各選手の長所を見抜いて引き出すこと、自信をつけさせるようにアドバイスを送ることなどが語られました。

高橋さんの講義の後は、スポーツレクリエーションとなり、ウォーキング、ランニング、卓球の3種目が行われました(予定されていたカヌーは、台風の影響で中止)。ウォーキングは、御所湖岸の眺望が楽しめるコース(約6㎞)。ランニングは、御所湖一周(約10㎞)に挑戦ました。卓球は、ダブルスやシングルスのゲームで交流。ビギナー参加者向けの猛特訓コースもありました。

夜の交流会では、岩手県連盟の瀬川悦司さんが「3・11その時、私は~東日本大震災・津波体験集 第1集」(出版:釜石東日本大震災を記録する会)に寄稿した体験談を朗読。津波の壮絶な体験が語られ、会場では涙をこらえて聞き入る姿もありました。

文化交流として、岩手県医療生協の方々による「盛岡さんさ踊り」が披露され、非常に盛り上がりました。また、沖縄少林寺流空手道岩手県本部の宮脇善雄さんと遠藤由記子さんによる気迫あふれる空手演武には、拍手喝采が巻き起こりました。

2日目は午前9時から、岩手大学学生健康管理センター所長の立身政信さんによる講義が始まりました。テーマは、「生涯スポーツと健康?太極拳を体験してみよう」。立身さんは、人間は年とともに体力が衰え転びやすくなり、転倒による骨折が寝たきり状態につながると述べ、転びにくい体をつくるためには太極拳がオススメと強調しました。

大腰筋のストレッチ指導では、わずか数分の運動で可動域がひろがることを実感。歌舞伎の女形・坂東玉三郎はしなやかさを表現するため、大きな動きは大腰筋を使うという話があり、舞踊も武術も共通して、股関節周りの筋肉をいかに使うかが大事と語られました。

最後の閉校式では、参加者に修了証を進呈し、スポーツセミナーは終了しました。また、来年開催される「第30回全国スポーツ祭典」スローガンの選定が行われ、投票の結果「スポーツ 平和と絆 フェアプレイ」に決定しました。

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