マラソン・競歩の会場変更「適切な提案」―オリパラ都民の会が談話発表

2019年10月17日に国際オリンピック委員会(IOC)と大会組織委員会が東京五輪のマラソンと競歩の会場変更を合意したことをうけて、「2020オリンピック・パラリンピックを考える都民の会(オリパラ都民の会)」の萩原事務局長は18日、談話を発表しました。そのなかで、「今回、札幌移転案を表明したことは、対応の遅れはあるとしても適切な提案だと考える」と述べられています。談話全文は以下の通り。
 

談話

東京オリンピックのマラソンと競歩会場の札幌移転の実現を歓迎します。
2019年10月18日
 
2020オリンピック・パラリンピックを考える都民の会
事務局長 萩原純一
 
 10月17日、国際オリンピック委員会と大会組織委員会がマラソンと競歩の会場を札幌移転することで合意したことが報道されました。
 私たちオリパラ都民の会は、これまでも、開催時期の変更や北海道への競技会場の変更などを要望してきましたが、そのことが、この開催間際の時期にようやく現実的な検討課題になったもので、私たちは、歓迎するものです。
 当初から、東京の気候から7月24日~8月9日の開催は、出場する選手にとっても、たくさんの観戦者にとっても過酷な状況になることを懸念して、とりわけマラソンや競歩など長時間にわたって危険な気候にさらされる種目は、北海道などに移すことも検討されるべきという要請をしてきました。
 今回、IOCが札幌移転案を表明したのは、様々な暑さ対策の試行と効果やテストイベントを経て、多くの選手から直接、改善の要望が数多く出されたこと、また、ドーハで行われた世界陸上競技大会でのマラソンや競歩の競技で、棄権した選手が数多く出たことから、IOCが選手やボランティアの安全にとって深刻な問題となっていることを認識したもので、対応の遅れはあるとしても適切な提案だと考えます。この判断は、多くの選手や世界から集まる観戦者にとってもお歓迎されるものと確信します。なお、この時期の会場変更は、会場予定地および競技団体関係者にとって多くの負担をかけることとなりますが、組織委員会として適切な対応をされるよう要請します。
 安全でよりよい環境の元で、友好と平和の祭典としてふさわしいオリンピック競技大会になることを期待するものです。
 
PDFファイル 談話「東京オリンピックのマラソンと競歩会場の札幌移転の実現を歓迎します」