他団体の大会への出場禁止に「NO!」~青森野球協

 2009年3月20日、青森市軟式野球連盟は評議員会議で「登録チーム及び選手は他団体(マルハンドリームカップ・新日本スポーツ連盟など)が主催する大会に参加してはならない」と決定しました。これに対して、青森愛球クラブ(※1)は、「他団体主催の大会への参加を禁止するのはおかしい」と訴求。日本スポーツ仲裁機構(※2)に不服の申し立てを行ないました。そして7月8日、日本スポーツ仲裁機構から「青森市軟式野球連盟による大会参加を制限する決定を取り消す」という仲裁判断が示されました。
 「どんな大会でも野球を楽しむ機会を多く持ちたい、というチームはたくさんあるんですよ」
 青森愛球クラブ代表の工藤志郎さんは、青森市軟式野球連盟の理不尽な決定に真っ向から立ち向かいました。まずはじめは、弁護士に相談。しかし、”このような件で裁判に提訴するのは難しい”となかなか相手にしてもらえませんでした。
 「何とかいい方法はないだろうか…と考えて、千葉すず選手(※3)のことが頭に浮かんだんです。それでいろいろ調べてみたら、日本スポーツ仲裁機構の存在を知って…。ここに申し立てをしようと思いました」
 日本スポーツ仲裁機構は、工藤さんの申し立てを全面的に受け入れ、青森市軟式野球連盟の決定を取り消すという仲裁判断を提出。その後、新日本スポーツ連盟の大会は、青森市軟式野球連盟加盟の7チームを加えて、無事開催することができました。
▼ 工藤さんの話「今回の紛争は、青森市軟式野球連盟の運営の実権を一手に握る一役員(事務局責任者)主導による全国的にも特異な例かもしれません。しかし、フェアプレイを強調するスポーツの世界で、競技団体事務局の運営に対する競技者の不満をよく耳にします。日本体育協会スポーツ憲章では、『競技団体の役員は常に品位と名誉を重んじ、競技者の模範となる行動が求められる』と謳われている。競技団体は、競技者のみにスポーツマンシップを求めるのではなく、自ら襟を正し、競技者の意見・要望を取り入れる民主的な運営を心がけるべきです。また、競技者も運営に不平・不満がある場合、事務局に問題提起し、運営の改善を図っていくことが肝要です」
※1 新日本スポーツ連盟青森県野球協議会所属。新日本スポーツ連盟主催の全国軟式野球大会に第1~10回連続出場。全国優勝2回。
※2 日本スポーツ仲裁機構…日本でスポーツに関する紛争の解決を行なう機関。
※3 千葉すず選手…シドニー五輪代表選考(競泳)に不服があるとして国際機関「スポーツ仲裁裁判所」に提訴した。




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