2008年9月号
レースのスタート直前はいつも 笑うようにしています

きむら・けいいち 1991年生まれ。滋賀県出身。小学校4年生のときに母に勧められて水泳を始める。現在、筑波大学附属視覚特別支援学校水泳部所属。
 増殖性硝子体網膜症という病気で生まれつき全盲だった木村敬一選手は、小学校4年生のときに母に勧められて水泳をはじめました。その後は、筑波大学附属視覚特別支援学校の水泳部へ。パラリンピック金メダリストの河合純一選手を育てた寺西真人コーチの指導のもと、メキメキと記録を伸ばします。ここ数年で国際大会の経験を積み、北京パラリンピックの切符を手にしました。そんな17歳の若きスイマーに、パラリンピック初出場の意気込みを聞きました。

―競技は、自由形・平泳ぎ・バタフライと3種目に出ていますが、好きな種目は?
木村 好きなものですか? 好きなものと得意なものは違います(笑)。好きな泳ぎは、バタフライです。あれは泳ぐんじゃなくて、空を飛ぶものだと思っています。体力があるときは、バタフライを泳ぐのが一番楽しいですね。得意な種目は、世界ランキングが一番いい平泳ぎです。

―いま、重点的に練習していることは?
木村 うーん、全部です。練習は、週に5、6回しています。合宿のときは1日8千 泳ぐこともありますが、学校があるときは3千 ぐらい泳いでいます。

―水泳をやっていて良かったと思うことは?
木村 パラリンピックに行けることです。

―海外遠征でいい結果を出したことが、北京パラリンピック出場につながったそうですが…。
木村 海外の大会は運が良くて、結構いい記録が出るんです。今年5月に出場したイギリスの大会では、100 平泳ぎでベストが出ました。あと、その時に初めて100 バタフライを泳いだんですが、思いのほかいいタイムが出て自分でもビックリしました。

―目標としていることは?
木村 パラリンピックでメダルを獲ることです。北京では、たぶん緊張して固くなっちゃうかもしれないですけど、そうならないようにしたいです。

―緊張をほぐすため、レースの前にいつもしていることはありますか?
木村 僕は誰よりも最後に飛び込み台に上がるようにしています。競技の進行を妨げる感じなんですけど(笑)。それから、スタートの前は、笑うようにしています。ホントに爆笑しようっていうつもりで…。ただ、うまく笑えてないんですよね(笑)。

―最後に北京パラリンピックへの意気込みをお願いします。
木村 得意の100 平泳ぎで、自分の持っている力をすべて出し尽くして、メダルを獲りたいです。他の種目はまだまだ実力不足なんですが、決勝に残れることを目指して頑張りたいと思います。
―ありがとうございました。

「スポーツのひろば」2008年9月号より


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